タンパク質が豊富だからという理由で納豆をなんとなく食べていませんか?
私もなんとなく食べていた方で、ダイエット以外でも便秘や美肌になったりと、これは腸内活動が整えられるからなんだと思いました。
更にもっと詳しく説明していきますので、ダイエットに取り組んでいる方は特には参考にしてくださいね。
発酵食品の代表といえば「納豆」
日本人なら誰もが、「納豆は体にいい」というイメージを持っていることでしょう。
そのため毎日欠かさず納豆を食べている方も多いと思いますが、まずは発酵パワーが生み出す納豆について、くわしく説明していきますね。
納豆は畑の肉「大豆」を発酵させたもの
そもそも納豆は、蒸した大豆を納豆菌により発酵させた食品ですが、納豆菌は枯草菌(こそうきん)という細菌の一種で、納豆をつくるのに欠かせない菌です。
原料が大豆のため、大豆と同じくイソフラボンやサポニン、レシチンといった栄養成分を含んでいて、発酵によって納豆菌が大豆にはない栄養成分を作り出し、栄養価の高い食べ物にしてくれます。
粒納豆とひきわり納豆の違いは?
納豆には粒納豆とひきわり納豆がありますが、スーパーやコンビニで納豆を手に取るときに、チェックして買っているのではないでしょうか。
一般的に食べられている粒納豆は、正式には「糸引き納豆」といい、粒納豆は、大豆を水で洗ったあと3倍量の水に一晩浸します。水を含んだ大豆を蒸し、納豆菌を接種して発酵させるのが一般的な作り方です。
一方ひきわり納豆は、大豆を細かく砕いてから蒸して発酵させますが、細かく砕くことで大豆の表面積が大きくなると、納豆菌が付着する面積も大きくなります。
そのため、発酵により酵素やビタミン類が増えやすく、栄養価が高まるのが特徴で、ひきわり納豆は、同じ時間発酵させた粒納豆と比べ、血液をサラサラにするといわれるナットウキナーゼや、骨を強くするビタミンKなどが多く含まれています。
粒納豆とひきわり納豆はどちらが良い?
粒納豆とひきわり納豆はどちらが良いか? を栄養価の違いでみていきましょう。
100gあたり | 粒納豆(糸引き納豆) | ひきわり納豆 |
エネルギー(kcal) | 200 | 194 |
タンパク質(g) | 16.5 | 16.6 |
脂質(g) | 10.0 | 10.0 |
炭水化物(g) | 12.1 | 10.5 |
食物繊維(g) | 6.7 | 5.9 |
カルシウム(mg) | 90 | 59 |
鉄(mg) | 3.3 | 2.6 |
ビタミンB2(mg) | 0.56 | 0.36 |
ビタミンK(μg) | 435 | 650 |
トリプトファン(mg) | 240 | 240 |
粒納豆は食物繊維や鉄、カルシウムが多いのが特徴で、便秘改善や、貧血対策、カルシウムをより多く摂りたい場合は粒納豆を選ぶと良いでしょう。
ひきわり納豆の特徴は、粒納豆よりもビタミンKを多く含む点で、ビタミンKは丈夫な骨づくりに欠かせない栄養素になります。
カルシウムの吸収率を高めたい場合は、ひきわり納豆を選び、納豆を食べる以前に、牛乳や乳製品、その他の食品からカルシウムをしっかり摂ることも忘れずにしましょう。
また、ひきわり納豆は粒納豆に比べると、食物繊維が少ない分、消化吸収が良いため、お子さんや高齢者、お腹の調子がよくない方におすすめです。
納豆はいつ食べるのがいいの?
納豆を食べるタイミングは、ダイエット中であれば朝がおすすめです。
「納豆は夜に食べる方が良い」と言われることもありますが、それは血栓予防効果を期待するタイミングです。
朝にご飯+納豆など、糖質とたんぱく質を組み合わせて摂取することで、糖質だけを摂取した場合よりもエネルギー消費のスイッチが入ることが知られています。
納豆は1日1パックで十分?
納豆は健康に良いと誰しもが知っていると思いますが、健康に良いからと言って何でもかんでも食べてはいけません。
適切な量や食べ合わせを意識するだけで、納豆の料理への取り入れ方が変わります。
納豆の健康的な食べ方
納豆は1日1パックですが理想です。
これは、納豆に含まれるセレンという成分の1日の推奨摂取量で決まり、ミネラルであるセレンは過剰摂取すると、胃腸障害や爪の変形、脱毛、疲労感といったさまざまな症状を引き起こすため、あまり取りすぎてはいけないのです。
セレンの1日の推奨摂取量は、成人男性で30μg、成人女性で25μgとされているため、納豆1パックで16μg程度含まれていると言われ、納豆以外の食品からも十分にセレンは摂取できるので、納豆は1日1パックも摂れば十分です。
セレンの過剰摂取によって健康被害が起きうる摂取量の上限目安が、成人男女で350μg~450μgと言われています。
2パック、3パック摂った程度では上限を超えることはありませんが、何事もほどほどが肝心ですから、体に良いからと言って、大量に摂取しても良い影響は得られません。
加えて、大豆に含まれる大豆イソフラボンの摂り過ぎもエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量に影響を与える恐れがあり、それを踏まえても1日1パックにとどめておくことをおすすめします。
納豆の食べ合わせ
納豆で思い浮かぶのは、真っ先に納豆ご飯ですが、白いご飯に納豆とネギ、からしを乗せて食べる日本の定番の食卓です。
ネギやからしは、健康面でも納豆との食べ合わせが良い食材で、その他にも、食べ合わせると良い食品、悪い食品があります。
納豆と相性の良い食べ物
① 酢
酢と納豆を一緒に食べると、納豆に含まれるカルシウムの吸収を酢が助けてくれ、イライラやストレスの対策にもなります。
食感もふわっとした納豆に変わるので、いつもの納豆との違いも楽しむことができます。
② わさび
からしはもちろん、相性がいいのですが、わさびも相性がよく、わさびには、血行を良くしたり、細胞の老化を抑制する働きがあります。
納豆にからしを入れる方も、時々わさびに変えてみると、飽きがこなくておすすめです。
③ チーズ
チーズも納豆もどちらも発酵食品で、納豆もチーズもカルシウムやタンパク質を含むので、チーズと合わせればダブルで効果が期待できます。
④ キムチ
キムチも発酵食品で、乳酸菌がたっぷり含まれ、そのキムチと納豆を合わせると、乳酸菌を増殖させるサポートをします。
乳酸菌は腸内をキレイにしてくれる善玉菌のため、納豆キムチで腸内環境が整えられるのです。
⑤ 玉ねぎ
納豆、玉ねぎはどちらも、血の巡りを良くする働きがあり、目に見えないので実感が湧きにくいですが、ストレスがたまると血の巡りも悪くなります。
日ごろ、ストレスが気になる方は玉ねぎと納豆で血流をよくしてみましょう。
納豆と相性の悪い食べ物
卵白
納豆に生卵を入れる人は多くいますが、生卵には、納豆に含まれている「ビオチン」の吸収率を下げる成分が含まれていて、栄養素を効率よく利用するうえで相性が悪いことから、「食べ合わせが悪い食材」と表現されることもあります。
しかし、身体に悪影響を及ぼすわけではないため、過剰に気にする必要はありません。
納豆に生卵を組み合わせるとビオチンの吸収率が下がるのは、卵白に含まれている「アビジン」という成分が原因で、アビジンは、ビオチンと結合して吸収を妨げる作用があります。
なお、アビジンは、熱を加えると変性し、ビオチンへの影響を抑えられるため、アビジンの作用が気になる場合は、半熟卵を納豆に組み合わせましょう。
加熱と生の違い
納豆は、白いご飯に乗せるだけでなく、トーストに乗せて焼いたり、オムレツにいれたりとアレンジが豊富で、加熱すると、納豆独特のネバネバや、臭みも減ります。
しかし、納豆に含まれる栄養素は加熱すると壊れてしまい、栄養成分が変化するので、納豆を加熱した状態と生の状態の一番の差は、ナットウキナーゼが活性を失うことです。
このナットウキナーゼは、酵素のことなんですが、このネバネバに含まれるタンパク質分解酵素がナットウキナーゼといいます。
大豆を発酵させる過程で生まれる酵素で、加熱してナットウキナーゼの活性が減っても、タンパク質やミネラル、ビタミンといった栄養素はなくなりません。
ナットウキナーゼの最大の働きは、血栓予防で、血管が詰まってしまうのを、溶解することで防いでくれ、加熱すると血栓予防をしてくれるナットウキナーゼの活性が減ってしまうんです。
納豆の栄養成分と効果
発酵パワーで栄養たっぷりの納豆は、たくさんの美容・健康効果が期待でき、納豆に含まれる栄養成分と期待できる11の効果をくわしくみていきましょう。
① 細胞をつくる「タンパク質」
納豆には良質なタンパク質が多く含まれているのが特徴で、納豆1パック(糸引き納豆50g当たり)には8.3gのタンパク質が含まれ、成人女性が摂りたい1日のタンパク質摂取推奨量50gの約17%を、納豆1パックから摂ることができます。
タンパク質は筋肉をつくるだけでなく、髪や肌、ホルモンや酵素など体の材料になり、メンタルを安定させる働きもあります。
肌のお手入れは丁寧なスキンケアが基本ですが、皮膚そのものを美しくするためには、良質なタンパク質を摂り、体の中から美肌をつくることが大切です。
コラーゲンは加齢ともに質が低下してしまうともいわれますが、質が落ちたコラーゲンを早く代謝させるにはタンパク質が必須になり、美肌のためにも、納豆のタンパク質を味方にしましょう。
② 血栓を予防する「ナットウキナーゼ」
納豆特有の栄養成分、「ナットウキナーゼ」は、発酵によって生じるタンパク質分解酵素です。
ナットウキナーゼは、血液中でできた血栓を溶かす作用に関与するといわれ、血圧を下げる作用や、血行を促進する作用などが期待されています。
③ 更年期症状を緩和する「大豆イソフラボン」
納豆には大豆イソフラボンも豊富に含まれており、100g当たりの平均含有量は73.5mgです。
大豆イソフラボンは、女性ホルモン「エストロゲン」と似た作用があり、更年期症状の緩和や骨粗しょう症、動脈硬化、冷え性の予防・改善に有効とされています。
④ コレステロール値低下をサポートする「レシチン」
納豆にはレシチンが多いのも特徴。レシチンとは、細胞膜の構成する成分になり、リン脂質の一種で、レシチンには血中のコレステロールを下げる作用があり、動脈硬化を予防するとされています。
⑤ 脂質の代謝を助ける「サポニン」
サポニンは大豆などに含まれる渋みやえぐみ成分で、脂質の代謝を促す作用が期待され、サポニンには、脂肪の燃焼を促す「アディポネクチン」の分泌を促進する働きがあるからです。
また、大豆サポニンには老化や疲労の原因となる「活性酸素」を除去する働きもあり、血液中の脂肪やコレステロールが活性酸素によって酸化されると、LDL(悪玉)コレステロールとなって、血管内に脂肪が蓄積されてしまいます。
大豆サポニンが活性酸素を除去し、LDLコレステロールの蓄積を抑えることにより、動脈硬化の予防にも役立ちます。
⑥ 便秘改善に役立つ「食物繊維」
納豆は食物繊維も豊富で、便秘改善に役立ちます。
納豆1パック(糸引き納豆50gあたり)には3.4gの食物繊維が含まれており、成人女性が摂りたい食物繊維の目標量18gの約19%を、納豆から摂ることができます。
また、納豆を作るときに加える納豆菌そのものにも、整腸作用があることがわかっていて、腸内の悪玉菌が増殖するのを防いでくれる効果も期待できます。
⑦ 健康な心をつくる「トリプトファン」
納豆には必須アミノ酸の一つ「トリプトファン」も多く含まれています。
トリプトファンは、精神を安定させる働きがある神経伝達物質「セロトニン」の原料で、イライラや落ち込み、ストレスの緩和、生理前や更年期症状の緩和に役立ちます。
⑧ 貧血予防に役立つ「鉄」
鉄を多く含む食品といえば、レバーを思い浮かべるかもしれませんが、納豆にも鉄が多く含まれています。
納豆1パック(糸引き納豆50gあたり)には1.7mgの鉄が含まれており、成人女性が摂りたい鉄の推奨量10.5mg(月経あり)の約16%を納豆から摂ることができます。
女性は生理や妊娠などで多くの鉄を必要とするため、意識して摂るようにして、鉄が不足して貧血になると、疲労感や息切れ、頭痛などの症状があらわれます。
鉄の吸収を高めるビタミンCや、ヘモグロビンの材料となるタンパク質も十分に摂って、貧血を予防しましょう。
⑨ 脂質をエネルギーに変える「ビタミンB2」
納豆には、別名「発育のビタミン」と呼ばれるビタミンB2も多く含まれています。
納豆のビタミンB2は大豆の約5倍。ビタミンB2はタンパク質の合成を助けて、皮膚や髪、爪などの細胞の再生をサポートし、ビタミンB2が不足すると、肌荒れや髪のトラブルのもとになります。
⑩ 骨づくりをサポートする「ビタミンK」
納豆には骨づくりをサポートする「ビタミンK」も豊富に含まれています。
ビタミンKは丈夫な骨をつくるのに欠かせないビタミンで、カルシウムを骨に定着させる働きがあり、更年期世代以降の女性に多い、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。
また、ビタミンKは「止血ビタミン」ともいわれ、出血を止める働きをするタンパク質が、肝臓内でつくられるときの補酵素として働いています。
⑪ 強い骨や歯を維持する「カルシウム」
納豆にはカルシウムも豊富に含まれています。
納豆1パック(糸引き納豆50gあたり)には45mgのカルシウムが含まれており、成人女性のカルシウム推奨量650mgのうち、約7%を納豆から摂ることができます。
カルシウムは吸収率の低い栄養素のひとつで、摂った量がそのまま体内で利用されるわけではないため、日頃から十分な量をこまめに摂ることが大切です。
アルコールの摂りすぎや喫煙はカルシウムの吸収を妨げるので、骨の健康を考えるなら、骨粗しょう症予防のためにも積極的に摂りましょう。
まとめ
納豆について書きましたが、常日頃当たり前に食べていましたが、スゴイ栄養素が含まれていることを知り、これはますます食べる必要性を感じました。
便秘や肌の美容から骨に至るまであらゆる部分に役立つ納豆は、発酵するという意味でも腸内活動も活発にしてくれるので、ダイエットには必須な食品となりますね。
匂いが気になって食べられない方もあるかもしれませんが、薬味を上手に利用したら食べられるかもしれません。
ダイエット中のダントツの食品として毎日1つを消費して、腸内活動を整えていきましょう!
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